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カフェ

人のつながりっていいな~と感じる出来事があって、妙にテンションが上がっていたわしは、午後8時から午前2時までみっちり労働したのち、友人を誘ってカラオケに繰り出すことにした。
深夜営業の喫茶店で友人を待っているとき、ふと周りを見ると、談笑する若者たちに混じって、何人かの中年の男女(それぞれひとり)が、席に座って寝ている。
遊んでいて終電を逃した、という風情でもなく、みんな大きな紙袋を持っているので、帰る家がない人達なのかな……と、少し切なく思いながら紅茶を啜っていると、突然、寝ているかのように見えた隣の中年男性に声をかけられた。
「今日、何曜日でした?」
驚いて男性の顔を見返すと、照れたような笑みを浮かべている。少し欠けた前歯がお茶目で、わしはなんだか安心した。そして質問に答えようとしたのであるが、自分も曜日を把握してないことに気づいて、一瞬考えてしまった。えーと、月曜からバイト4連チャンだから……
「たぶん、木曜日だと思います」
「木曜日、ですか。そうですよね。なんかわかんなくなっちゃって」
男性は、ひとりごとのように呟いてから、また自分の世界に戻っていった。
しばらく経って、喫茶店にわしの友人が到着し、お互いの近況を報告しあっていると、隣の男性は、紙袋から紙片を取り出し、ゆっくりとペンを走らせ始めた。
男性の手元を、横目でチラリと盗み見ると、漢文のようなものが綺麗な字で書き連ねてあった。
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プロフィール

井上オークス

  • Author:井上オークス
  • 旅打ち競馬ライター。
    佐賀生まれ、愛媛育ち、京都在住。

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