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理由

先日、銀座のニュークラブで面接を受けた。
「花の銀座」で一度働いてみたかったのと、溜めた家賃(3ヶ月分)を早急に稼ぐ必要があったのが、面接の動機である。
夜の世界において、ある程度大きな店舗では「1日体験入店」という制度がある。
わしのように日銭に困っている女子には便利な制度で、「いくつかの店にタイニュウ(体験入店)してみて、ホンニュウ(本入店)する店を決めたいと思ってまーす」とか適当なことをいいながら面接を受け、1日働き、その日の給料を受け取り(受け取ってほくそ笑み)、後日「ごめんなさい、やっぱりほかの店で働くことになりました」と断りの電話を入れる。似たようなことをしている人は多いようで、「タイニュウあらし」なんて言葉もある。ようするに、ろくな奴のすることではない。
「今は京都に住んでるんですけど、東京に出てきたいと思っていて、働く店を探しているんです」
今回は、まったくの嘘を吐いたわけではない。本当に東京で部屋を借りたいと思っていて、もし働きやすそうな店なら、入店もやぶさかでない、くらいの気持ちで面接に臨んだ。まあ、なによりお金が必要だった。
「で、いつ体験入店させていただけますか?(今日でも大丈夫なんだけど)」
「いや、それは店の女の子とのシフトの絡みがあるから、はっきりいつとはいえませんね」
「そうですか……(早くお金が要るのにな)」
「なにか質問あります?」
「いえ……(いいからとにかく体験入店させてくれ。日銭をくれ)」
「ま、合格なら連絡します」
で、連絡が来なかった。落ちたっす。がびーん。
わしの目に「金」という字が浮かんでいたから落ちたのだろう。
さもしい顔したホステスなんて、雇いたくないわな。
貧すれば鈍する、と最近つくづく思う。切羽詰まった状態で金を欲しても、いい結果は出ないようだ。競馬で朝からずっと負けつづけた日、最終レースで大穴を狙っても、まず当たらないもんな。
たとえ財布は火の車でも、霞を食って生きてるのよ、といった風情でけらけら笑っていよう。
容姿が不適格だったのね。と思うとへこむから、そう考えるようにしている。
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プロフィール

井上オークス

  • Author:井上オークス
  • 旅打ち競馬ライター。
    佐賀生まれ、愛媛育ち、京都在住。

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